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  2. 川邉サチコさん&美木ちがやさん母娘対談

マジカルサーモ・リバーシブルフードコート

いつまでも若々しくありたい。
けれどこれまで重ねてきた月日も愛おしい。好奇心をもって日々を楽しんでいる限り、
人はいつまでも輝いているとDoCLASSEは考えます。
この連載では、経験がその人らしい魅力となって
いっそう輝きを放っている女性たちにインタビュー。
第一回は母娘でトータルビューティーサロンを主宰し、
大人の女性の魅力を引き出すサポートをしているおふたり。
ざっくばらんな彼女たちのおしゃべりから、明日を楽しむヒントが見つかるはず。

女性同士として、おしゃれや美意識などで
刺激しあうことはありますか?

川邉:ジェネレーションが違うから、刺激は受けるわね。時代によって考え方も気候も教育も全部変化しているから。だから面白いなと思って参考にすることはあるけれど、親子であっても美意識も好みも似合うものも違うから。

美木:私の着るものに対して、ああしろこうしろと口出ししたことはなかったわね。

川邉:だって私と同じようになる必要は全くないじゃない?

美木:うちはちょっと普通の親子とは違ったかも知れないわね。祖母も母親も仕事をしていて海外へ飛び回っていて、ほとんど家にはいなかったのでそれがあたりまえのように思っていました。そんなふたりを見て育ったので確実に刺激を受けていたと思う。そしてふたりともものすごくファッションのセンスがシック。足していく美よりも引いていく美が個性を際立たせることはここから学びました。

川邉:ちがやさんはおしゃれをするのが好き、洋服を工夫して着るのがとても上手だしなんといってもおしゃれを楽しんでいる。私は実家の商売柄、ファッションをビジネスとして捉えていた部分が多かったけれど、あなたはもっと自由な感覚で捉えているのかもしれないわね。

仕事をする上では良きパートナーなのでしょうか?

美木:親子というより今は仕事のパートナーという関係性のほうが強いかもしれませんね。

川邉:彼女だからこそ信用できる。仕事上、自分の直感とは違う発想を強いられる場面に直面したときも、彼女のアイデアで乗り切ったことはたくさんある。

美木:以前、取材で、親子で仕事をしている理由は?の質問に、サチコさんが「彼女と組んでいるとメリットが多い」と答えていたときは、やはり仕事ベースの思考の人だと、私も思わず笑ってしまいました。

川邉:ふたりで仕事をしていると、幅広い年代の多様な発想を生み出すことが可能になるし、お客さまをはじめいろいろな局面のニーズにお応えすることができるでしょう? 仕事上ではビジネスパートーナーだけれど、やはり娘だけあって一番の自分の理解者でもあるから、反対の意見のときも、初めはどうかな?と思っても最後は納得がいくことが多いですよ。

美木さんが川邉さんから学んだと感じることは?

美木:歩き方姿勢、第三者が見る自分のあり方には厳しかったです。反発していましたけれど。

川邉:今も男の子の孫に、「そうやって歩くと格好悪いわよ!ちゃんと歩きなさい!」と、厳しく言っているかもしれないわ。

美木:サチコさんはファッションの世界で長年仕事をしてきているからこそ、厳しさがあるのはあたりまえのこと。技術はもちろんのことながら、常に「自分がどのように人の目に映っているか?」と意識して生活しなさいと言われ続けています。

川邉:体の使い方は重要よ。その人自身を表すから。それに若いうちはナチュラルに自分を出していてもいいかもしれないけれど、ボディラインも姿勢も老化するから、意識的にグレードアップさせないと。後ろ姿を見ただけでその人が若々しいかどうかは一目瞭然。

若々しさを保つために心がけていることは?

川邉:私は長く続けられることをしています。ですから自分ひとりでできることばかり。ウォーキングと水泳とヨガと、無理のないストレッチかしら。水泳はもう40年以上続けているわ。それに自分を喜ばせることも大事。おしゃれをして、美味しいものを食べて、楽しい仕事をすること。私に比べるとちがやさんはストイックね。

美木:私は最近はヨガ、ジム、毎日の大型犬との散歩。話題になっている最新のエステや整体、おしゃれに関しても、お客さんからも「本当に領域が広いですね!!」と言われるほど、とどまるところがないかも。

川邉:あなたはお客さんと年がら年中そういう話をしているわよね(笑)。

年齢を重ねることの魅力はなんだと思いますか?

川邉:それ自体魅力じゃない? 若い人には絶対できないようなたくさんの経験ができるんだから。神様に感謝してるわ。

美木:私はファッションで特に感じるのが、最近になってようやく1枚のシャツを着こなせるようになったことですね。若い頃は服がなじまなくて、年上の人達がシンプルな服をかっこよく着こなしているのを見て羨ましかったのですが、やっとしっくりくるようになってきたんです。それは、ダメな自分も受け入れて楽しむ余裕が出てきたからかも知れない。年齢が雰囲気を生んでくれるというのかな。もちろん、髪も肌も手を入れなければいろいろ問題は出てくるし、努力と工夫の繰り返しだけれど、それをすることで元気になったりもすると思う。それに自分も若い人に向けて背中を見せる年齢になってきたから、そういう人たちにとって素敵な大人のロールモデルになれるように、これからもおしゃれして生きていきたいですね。

(左:川邉サチコさん  右:美木ちがやさん)

ともにトータルビューティークリエイターとして、おふたりでトータルビューティサロン「KAWABELAB」を主宰。
公式サイト:https://www.sachikokawabe.com/
公式Instagram:@kawabelab

川邉サチコ
1938年東京生まれ。パリのメイクアップスクールで学び、ヨーロッパのオートクチュールコレクションでヘア・メイクを担当。現在は娘の美木ちがやさんとヘアメイク、ファッションのトータルビューティサロンKAWABELABを主催。
Instagram:@sachiko_kawabe

美木ちがや
トータルビューティデザイナー
1963年生まれ。ヘアメイク・ファッションスタイリングを提案。ジュエリー、ファッション、コスメなどの商品開発の他フォトグラファーなどマルチに活躍。
Instagram:@chigaya_miki

Photo TOMOKO MEGURO

      

Text YURICO YOSHINO

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