本物を知る大人の女性たちから“最高級のリアルクローズ”と称賛される「j.」。そのクリエーションを支える卓越した技術とヒトを訪ねる「JOURNEY to “j.”シリーズ」。第三回目のテーマは「素材=生地」。ジャカード織りで有名な生地の産地、群馬県・桐生市の小林当織物を訪ねた。
大人のカラダを美しく魅せる立体裁断。「j.」の真骨頂ともいうべきクチュールライクな精緻なパターンは、最適な素材を得てはじめて生きてくるとデザイナーの谷川順子は語る。
「素材とデザインは絶えず行き来し、ひとつの作品へと集約されていくもの。だからこそ、自分の目で見て触れて、感じながら選ぶというプロセスを大切にしています」
時には、素材から得たひらめきが、新たなクリエーションの原動力にもなる。24SSシーズンで採用した小花柄のカットジャカードもそのひとつだ。
大人のカラダを美しく魅せる立体裁断。「j.」の真骨頂ともいうべきクチュールライクな精緻なパターンは、最適な素材を得てはじめて生きてくるとデザイナーの谷川順子は語る。
「素材とデザインは絶えず行き来し、ひとつの作品へと集約されていくもの。だからこそ、自分の目で見て触れて、感じながら選ぶというプロセスを大切にしています」
時には、素材から得たひらめきが、新たなクリエーションの原動力にもなる。24SSシーズンで採用した小花柄のカットジャカードもそのひとつだ。
控えめな艶を帯びた軽やかなシアー生地に可憐な小花をちりばめた、裏カットジャカード。小花の大きさ、発色、透け感など、納得がいくまで試作を重ねたという生地は、ジャカード織りで有名な群馬県桐生市の機屋、小林当織物に特別にオーダーしたものだ。
素材に使われている麻のハリとナチュラルな節感、先染め糸の繊細な色調――生地の可愛らしさを最大限活かしたいと、谷川順子は立体的なフォルムのパフスリーブ・ブラウスに仕立てた。
控えめな艶を帯びた軽やかなシアー生地に可憐な小花をちりばめた、裏カットジャカード。小花の大きさ、発色、透け感など、納得がいくまで試作を重ねたという生地は、ジャカード織りで有名な群馬県桐生市の機屋、小林当織物に特別にオーダーしたものだ。
素材に使われている麻のハリとナチュラルな節感、先染め糸の繊細な色調――生地の可愛らしさを最大限活かしたいと、谷川順子は立体的なフォルムのパフスリーブ・ブラウスに仕立てた。
群馬県桐生市は、1300余年の歴史を誇る織物の町。なかでも小林当織物は、絹織物の産地であった桐生で最初に洋反の生産に舵を切った機屋として知られ、資料室には約6万点に及ぶ生地のアーカイブコレクションがずらり。その優れた品質は国内外で高く評価され、取引先にはヨーロッパの錚々たるラグジュアリーブランドも名を連ねる。
ヨーロッパにも生地の産地は多く存在するが、小林当織物でなければならない理由があると彼らはいう。この風合いは他では出せないのだ、と。
群馬県桐生市は、1300余年の歴史を誇る織物の町。なかでも小林当織物は、絹織物の産地であった桐生で最初に洋反の生産に舵を切った機屋として知られ、資料室には約6万点に及ぶ生地のアーカイブコレクションがずらり。その優れた品質は国内外で高く評価され、取引先にはヨーロッパの錚々たるラグジュアリーブランドも名を連ねる。
ヨーロッパにも生地の産地は多く存在するが、小林当織物でなければならない理由があると彼らはいう。この風合いは他では出せないのだ、と。
湿度60%に保たれた工場では、4台のドイツ製ドルニエ機や36台のジャカード機が、バタンバタンと賑やかな音を鳴らしていた。すべての機械を調整するのは、この道40年の工場長だ。経糸と緯糸が擦れることなく織れているか、織りの難しさは糸によるところが大きいといい、五感を研ぎ澄まして細かな調整を繰り返していく。
目の前で1万496本の経糸に資材用の極細糸を含めた12種類の糸が織りあげられていく様子は壮観だ。一般的に使用する緯糸は4本か6本、多くても8本というから、その卓越した技術に改めて驚かされる。
湿度60%に保たれた工場では、4台のドイツ製ドルニエ機や36台のジャカード機が、バタンバタンと賑やかな音を鳴らしていた。すべての機械を調整するのは、この道40年の工場長だ。経糸と緯糸が擦れることなく織れているか、織りの難しさは糸によるところが大きいといい、五感を研ぎ澄まして細かな調整を繰り返していく。
目の前で1万496本の経糸に資材用の極細糸を含めた12種類の糸が織りあげられていく様子は壮観だ。一般的に使用する緯糸は4本か6本、多くても8本というから、その卓越した技術に改めて驚かされる。
社内にデザイナーが在籍し、柄も自社でつくれることも小林当織物の特長のひとつ。加えて桐生産地が、繊維に関するほぼすべての技術の集積する稀有な複合産地であることも強みになっている。糸の染めも、カットジャカードの糸を切るカット屋も、整理加工といわれる仕上げも――これら細分化された生地の生産工程すべてを地域で賄えるため、完全オリジナルのジャカード織りから細かな注文まで、柔軟に対応できるのだという。
心強いパートナーシップを得て、「j.」はこれからも「大人世代が待ち望んでいた、まだ見ぬ服」を生み出していく。
社内にデザイナーが在籍し、柄も自社でつくれることも小林当織物の特長のひとつ。加えて桐生産地が、繊維に関するほぼすべての技術の集積する稀有な複合産地であることも強みになっている。糸の染めも、カットジャカードの糸を切るカット屋も、整理加工といわれる仕上げも――これら細分化された生地の生産工程すべてを地域で賄えるため、完全オリジナルのジャカード織りから細かな注文まで、柔軟に対応できるのだという。
心強いパートナーシップを得て、「j.」はこれからも「大人世代が待ち望んでいた、まだ見ぬ服」を生み出していく。